2009年4月1日水曜日

Everyone gets a present but the receptionist.

今日のドラマは「アグリー・ベティー」です。受付嬢のアマンダと、彼らが働いている雑誌「モード」のクリエイティブ・ディレクターであるウィルミナのアシスタント、マークが秘書の日について話をしているシーンです。

今日取り上げるのはそんなシーンから、下の動画10秒辺りのこちらの表現。




"Everyone gets a present but the receptionist."


秘書の日なので、アシスタントが皆普段の努力をねぎらう為にプレゼントをもらうのに、なんで受付嬢には誰もプレゼントくれないの!?ってアマンダが愚痴を言っているこのセリフ。ポイントはbut です。学校でまず習うbut の意味は、「しかし」とかの逆説の意味ですよね。I like him, but he doesn't like me. (私は彼が好きだけど、彼は私のことが好きじゃない)とかね。

でもここのセリフのbut は「~以外は」とか「~を除いては」っていう意味。つまり、「受付嬢以外は」「受付嬢を除いては」となるので、全体としては「受付嬢以外は皆プレゼントをもらうのよ!」っていう意味のセリフになります。Everyone knows it but me. (私以外はみんなそれを知っている)とかこの用法のbut の使われ方でよく聞く例文かなって思います。あとはWhat do you wanna eat? (何食べたい?)って聞かれた時とかに、Anything but sushi. (お寿司以外なら何でもいいよー)とかよく使います。このAnything but はかたまりで覚えてしまったらいいかなと思います。日本人の曖昧さを考えるとベンリな表現なので(笑)。

ちょっと文法的な説明になってしまいましたけど、このbut の使われ方もかなりしょっちゅう耳にするので(実際に今日見ていた映画でも出てきていました)覚えておくとベンリです!

ちなみに先日「アグリー・ベティ」は英語で見た方が面白い、と書きましたが、今日取り上げた動画とかまさにその典型って感じです。1分10秒辺りからのマークとアマンダの会話なんですけど、秘書の日のパーティにアマンダが「私は行かないことにする」(I think I'm gonna pass.)って言っていて(また出ましたね。gonna。)それをマークが説得してる感じなんですがこうなってます。

Marc: You can't pass. I'm not going stag, hag.
Amanda: You'll have to buy your own beer, queer.
Marc: You can't just ditch, bitch.
Amanda: Shut up!


これね、日本語の吹き替えはこうなってました。

マーク:私に1人で行けって言うの?
アマンダ:ビールでも飲んでればいいでしょ!?
マーク:ひどい!もう信じられない!
アマンダ:うるさい!

こう見ちゃうと別に普通のシーンなんですけど、英語で見たら超面白いんです。このシーン。英語のセリフをよく眺めてみて下さい。何か気づきます?全部のセリフが韻を踏んでるんですよ。stag と hag、 beer と queer、 ditch と bitch、って。そしてhag は「鬼ばばあ」みたいな意味だし、queerは「ゲイ」って意味だし(マークはゲイという設定です)、bitchは「ビッチ」ですよね。つまり文の最後は全部呼びかけみたいな感じで、お互いを軽く罵る感じ(笑)になってるんです。ってこうやって細かく分析しちゃったら面白さも半減なんですけど(苦笑)、これってなかなか日本語には訳しようがないと思うし、「アグリー・ベティ」は英語で見た方が面白い、っていうのはこういう意味です。

マークとアマンダのシーンは本当にこんなのばっかり(笑)。上の動画でも他にも面白いこといっぱい言ってますしね。ほんとこの2人、大好きです。ちなみにマーク役のマイケル・ユーリー(Michael Urie)とアマンダ役のベッキー・ニュートン(Becki Newton)は私生活でも親友らしいです。って余談の方が長くなりましたけど、是非このbut の使い方、覚えてしまって下さい!


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